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☆ 牧阿佐美先生に心からの感謝を込めて。

皆様こんばんは。牧阿佐美バレヱ団橘バレヱ学校公認「MAISON DE BALLET Minami-Aoyama(メゾン・ドゥ・バレエ南青山)」事務局 藤井 です。


当スタジオが公認を受けております牧阿佐美バレヱ団の創始者で橘バレヱ学校の校長をお務めでいらっしゃいました牧阿佐美先生が、去る10月20日に都内ご自宅にて逝去されました。87歳でした。

(2016年5月20日 牧阿佐美バレヱ団創立60周年記念パーティーにて)

このブログをお読みくださっている方に牧阿佐美先生のお名前をご存知ない方はいらっしゃらないと思いますし、きっと何度かは劇場で、赤いスーツに身を包まれハイヒールで凛と立たれるお姿をお見掛けになったことがあるのではと思います。

牧阿佐美先生は1934年に東京で生まれ、4歳からお母様である橘秋子先生の元でバレエを学ばれました。その後、20歳で渡米してバレエダンサーとしての研鑽を積まれたのち、1956年、お母様とご一緒に牧阿佐美バレヱ団を創設なさいました。

ご両親亡き後は橘バレヱ学校の校長として後進の育成、指導に注力され、1999年からは、新国立劇場舞踊芸術監督として11年間、創成期の新国立劇場バレエ団の基盤を固められたほか、「日本にも海外のバレエ学校のような全日制のプロ養成機関を」という熱い想いを胸に新国立劇場バレエ研修所の開設にも尽力され、2001年以来現在まで研修所の所長を務めて来られました。

日本ではまだクラシックバレエが一般的でなかった時代から、人脈を駆使して海外から積極的に作品や振付家を招き、日本で古典バレエ普及の礎を築かれたばかりでなく、ご自身も幾多の振付作品を制作され、バレエ界に貴重な財産を遺されました。

ジャンルを超えて本物を見抜く審美眼と、古典を守るだけでなく先進性も取り込む気概をお持ちで、アーティストのYOSHIKIさんとのコラボレーションによる舞台を成功させたことは記憶に新しいところです。

牧先生の突然のご訃報を受け、SNS等でも、バレエ界はもとより国内外の沢山の方が様々な形で哀悼の意を表されました。

 「溢れる知識と愛情で導いてくださったこと、忘れません」
 「美しくて強くて懐の深い方でした」
 「ご自身の全てを後進に伝えたいとおっしゃっていたことが印象的でした」
 「本当に人脈が広く、凄いダンサーを呼んでくださった」
 「天上的な美意識の演出と振付でした」
 「いつもお洒落で品があり圧倒されました」
 「美しい世界を教えて下さり有難うございました」
 「先生が教えて下さった事を忘れずに次の世代に伝承していきます」
 「小柄な方ですがいつもエネルギーに溢れていらした。もうあの真っ赤なスーツのお姿を見れないと思うと残念です」

こうしたコメントの一つ一つからも、牧先生がいかに、情熱的にバレエと向き合われ、会う人すべてに心を掛け、ご自身の持つ精一杯のものを相手に提供しようとされていたかが伝わります。


大人としてバレエを学び続ける私達は、バレエ団員や学校の子供たちのように直接の指導を仰ぎ薫陶を受ける機会はなかったとしても、牧先生が大人の趣味としてのバレエの土壌を拡げて来られた恩恵に預かり、大切に育てたお弟子さん達を通じて間接的に教えを乞う機会を得られたことで、やはりそのスピリットを受け継ぎながら、日々この美しい世界に身を置くことができているのだと思わずにいられません。

牧先生にお会いすると、どんなにお忙しくても笑顔で迎え入れてくださり、何時間も目いっぱいお話してくださり、その内容は常に、バレエ界の向上発展を描いたもので、「バレエ団はこうあるべきなの」「こういう劇場がなくてはならない」「大切なお子さん達をお預かりしているのだから本物を教えなければ」といったことを熱く語られていました。語られていただけでなく行動力も人一倍で、ご苦労も多かったことと思いますが、美しさの中にも七転び八起きのパワフルな勢いをいつお会いしても感じる方でした。

つい数か月前にも新たな作品の創作意欲を語っていらしたそうですし、亡くなる10日ほど前に上演された牧阿佐美バレヱ団の「ローラン・プティの夕べ」では、残念ながら会場でお目に掛かることはできませんでしたが、バレヱ団事務局の方のお話によりますと、現地に来られるおつもりで着ていくお洋服も用意されていた、終演後、資料として撮影した舞台映像を観たいとおっしゃり、ご自宅でご覧になっていた、とのことで、本当に最後の最後まで、真摯にバレエに向き合われていたご様子でした。

日本のバレエ界の最前線を走り続けて来られた牧阿佐美先生。
私たちはあまりにも偉大な方を失ってしまいました。

クラシック・バレエに少しでもご縁をいただいた者として、牧先生が築き上げてくださった今のこの環境に感謝を忘れず、できる範囲でいいから、先生の目指された美しいバレエを承継していかなければならない、と思います。

メゾン・ドゥ・バレエ南青山も、これからも、そうしたスタジオでありたいと思います。

牧阿佐美先生に心からの感謝を込めて。

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